なぜサブ回線が必要?
楽天モバイルは低価格プランが魅力的で、多くのユーザーがメイン回線として利用しています。しかし、エリアのカバーや通信品質に関しては、一部の地域でまだ不安定な点があるため、サブ回線を導入するユーザーも増えています。この記事では、楽天モバイル契約者に最適なサブ回線の選び方を紹介し、より安定した通信環境を手に入れるための方法を解説します。
楽天モバイル契約者がサブ回線を考える理由
エリアカバーとプラチナバンド未対応の影響
楽天モバイルは都市部を中心にエリアを広げていますが、まだプラチナバンド(800MHz帯)に対応していないため、建物内や地下での電波が弱い地域もあります。このような通信状況に不安があるエリアでは、サブ回線を持つことで、通信障害時にバックアップとして利用することができます。まずは楽天モバイルの弱点について解説します。
例えば東京周辺のパートナー回線の提供について見てみましょう。
このエリアマップから見て東京はもうほとんどパートナー回線が提供されていないことがわかります。都心を中心に「楽天は東京という都会でも繋がらない」と言われてしまう原因になっているのではないかと推測します。不安な方は生活圏内のパートナー回線のエリアマップを確認しておきましょう。
続いてこちらは楽天回線のエリアマップです。先ほどのマップと違って色がで塗りつぶされています。ピンクが4G、その他が5Gのエリアとなっております。このマップから推測できるのは楽天モバイルは5G を中心としたエリアを展開しようとしていると思われます。つまり5G 対応の端末でなければ最大限の恩恵を受けにくいことが推測されます。
もちろん4G回線もエリアマップとしては満たされています。
しかし楽天モバイルの主力の電波は1.7GHz帯という障害物に弱い特性を持ちます。5Gはというともっと障害物に弱いのでパートナー回線が提供されていない東京では電波が悪いと言われてしまうのも頷けます。
鍵となる障害物に強いプラチナバンドですが2024年10月18日現在で4局しか設置されていないようです。この基地局が増えていかないと屋内の電波状況の改善は見込めないのではないかと予測します。
メイン回線のコスト削減
楽天モバイルは通話かけ放題で3GBまで1,078円、20GBまで2,078円、無制限3,078円で使えるプランが特徴的ですが、データ使用量が多い場合には追加の費用が発生します。サブ回線を導入することで、大容量データの通信を別回線でまかなうなど、コスト削減の手段としても有効です。
サブ回線に適した通信会社の条件
通信品質の安定性
サブ回線を選ぶ上で最も重要なのは、通信品質の安定性です。楽天モバイルの弱点を補えるような、安定した回線を持つ通信会社を選ぶことが大切です。特に、地方や楽天モバイルの電波が弱い地域でも確実に通信できることが必要です。
コスパの良さ
サブ回線に求められるのは、コストパフォーマンスの良さです。メイン回線の負担を軽減するためのサブ回線なので、低価格で信頼性の高いサービスを提供している会社が理想的です。特に、定期的な使用でなくても費用を抑えられるプランが重要です。
エリアカバーの広さ
エリアカバーが広い通信会社を選ぶことで、楽天モバイルの弱点である通信エリアの狭さを補完できます。山間部や郊外など、楽天モバイルが不安定なエリアでのサポートが期待できる会社を選ぶとよいでしょう。
楽天モバイル契約者におすすめのサブ回線プラン
【ロケットモバイル】
【ロケットモバイル】 は、低価格な格安SIMを提供している通信事業者で、特にその「神プラン」が人気ですな。このプランは、基本的に月額料金を抑えたいユーザーに最適で、月額328円(税込)から利用できるという非常に安価な設定が魅力です。
「神プラン」は最大200kbpsの低速通信で使い放題が特徴ですが、「初速バースト機能」がありテキスト中心のSNSやメール、ウェブ検索など、軽いデータ通信を行う場合には十分です。また、データ容量を追加で購入することもでき、必要な時だけ高速通信を利用することも可能です。
IIJmio(みおふぉん)
格安SIMの代表格であるIIJmio(みおふぉん)は、複数のキャリアに対応しており、柔軟に選択できる点が楽天モバイルとの相性の良さにつながります。特に、eSIMにも対応しているため、デュアルSIMで楽天モバイルと簡単に使い分けが可能です。低価格プランが豊富で、サブ回線としても優れたコストパフォーマンスを発揮します。
povo
povoは、auの回線を利用した自由度の高いプランで、楽天モバイルとの相性が非常に良いです。基本使用料が無料で、必要に応じてデータトッピングができるため、普段は楽天モバイルをメインに使い、緊急時や必要なときだけpovoを利用するという使い方ができます。これにより、無駄な費用をかけずに通信環境を安定させることができます。ただし、楽天モバイルのパートナー回線と電波状況が酷似していることが多いのでどちらも圏外ということもありえます。
プリペイドSIM
昨今の格安SIMは料金プランも非常にリーズナブルで魅力的なものが多いです。一方で、SIM発行手数料や契約事務手数料などが3000~4000円ほど掛かるのがネックです。キャンペーンやエントリーキットなどで割引される場合がありますが、今は無料になることはほとんどありません。おそらく、これらの手数料で利益を得る仕組みになってきたからではないかと推測します。格安SIMを提供する会社も、ボランティアではないので利益を得る必要があるので当然かと思います。メイン回線での運用ならともかく、サブ回線として運用するにはこの手数料たちは少なくとも月額料金の半年分ほどに相当するのです。通常はメイン回線で通信している方にとっては、無視できない金額だと思います。そこで、ご提案するのがプリペイドSIMでの備えです。プリペイドSIMには、手数料を含めすべての金額が含まれています。
日本通信の一番安いプランと下記のプリペイドSIMで比較してみます。
プラン | 項目 | 金額 |
---|---|---|
合理的シンプル 290プラン(月1GB) | 月額料金(290円 × 12カ月) | 3,480円 |
事務手数料 | 3,300円 | |
年間合計 | 6,780円 | |
プリペイドSIM(20GB・365日間) | 購入金額 | 4,840円 |
SPU還元(7倍) | 312pt | |
年間合計 | 4,528円 |
なんと年間約2,200円の差額が出ました。またデータの追加をしなければ日本通信は年間12GBの使用、プリペイドSIMは20GBと8GBも差があります。日本通信では、1GBあたり220円で追加できるので1,760円の価値があります。合計すると3,960円もお得になる計算です。データを追加できないなどのデメリットはありますが、安心の為に備えている方には1つの選択肢となると思います。
代替プラン
楽天モバイルが不安定な地域にお住いの方にデータ通信をたっぷりできる上に価格もリーズナブルな通信業者をご紹介します。
ahamo
ahamoはドコモの回線を利用した低価格プランで、楽天モバイル契約者にとっても有力なサブ回線の候補です。月額2,970円で20GBのデータ通信(現在は30GB)が可能で、大容量データを扱うユーザーにとって魅力的です。30GBを使い切ったとしても最大1Mbpsの通信ができるのでYouTubeなどを観るくらいなら充分なスピードと言えます。
NURO Mobile
NURO Mobile はSoftBank、au、docomoから回線を選べます。20GBで2,699円と40GBで3,980円のプランがあります。特徴的なのが、X、LINE、Instagramなどのデータ通信がカウントされない事です。また3ヶ月毎のデータ通信のボーナス、繰り越しなどもあるため使用量に波のある方にオススメです。もし通信制限がかかってもahamoと同じく最大速度1Mbpsとなっております。
最大速度1Mbpsって何が出来る?
以下は、最大速度1Mbpsで快適にできること・できないことをまとめた一覧表です。
補足
1Mbpsは軽量な作業やテキスト中心のアクティビティに適していますが、高解像度の動画視聴やリアルタイム通信には不向きです。
SNSの利用や音楽のストリーミングは概ね問題なく、基本的な通信ニーズを満たすことができます。
用途 | できるか | 説明 |
---|---|---|
Webサイト閲覧 | ◎ 問題なし | テキスト中心のページは快適。画像が多いサイトはやや遅い。 |
SNS (Twitter/X, Facebook) | ◎ 問題なし | 画像・短い動画の表示は数秒待つが、投稿・コメントは快適。 |
LINEチャット | ◎ 問題なし | テキストメッセージはスムーズ。画像送信は少し待つ必要あり。 |
YouTube (360p) | ○ ほぼ可能 | 360pなら再生可能だが、バッファリングが発生することも。 |
Spotify | ◎ 問題なし | 通常音質でのストリーミングは途切れずに楽しめる。 |
Zoom/オンライン会議 (音声のみ) | ○ ほぼ可能 | 音声会議は可能だが、画質を伴うと通信が不安定になることも。 |
メール送受信 | ◎ 問題なし | 添付ファイルが大きくない限り、快適に送受信できる。 |
オンライン地図 (Google Maps) | ○ ほぼ可能 | 地図は表示されるが、拡大・縮小時に読み込みが遅い場合がある。 |
TikTok/Instagram動画視聴 | △ 難しい | 短い動画でも再生が遅れるため、スムーズな視聴は難しい。 |
大容量ファイルのダウンロード | ✕ 不向き | 数百MB以上のダウンロードは時間がかかりすぎる。 |
オンラインゲーム | △ ゲームにより異なる | リアルタイム通信が必要なゲームは遅延が発生する可能性大。 |
ネットショッピング | ◎ 問題なし | 商品検索や購入手続きはスムーズだが、画像の読み込みに時間がかかる場合あり。 |
サブ回線の設定方法と運用のコツ
デュアルSIM設定方法
楽天モバイルとサブ回線を併用するには、デュアルSIM機能を活用するのが最も効率的です。楽天モバイルを物理SIMで使用し、サブ回線をeSIMで利用するか、その逆も可能です。設定方法は、スマホの設定メニューから簡単に行えますが、OS(iPhoneやAndroid)によって多少異なるため、具体的な手順を確認しましょう。
データの最適な使い分け
メイン回線とサブ回線をどう使い分けるかは、利用シーンによって異なります。楽天モバイルの低容量プランをメインで使い、データが多く必要な場面ではサブ回線を利用するなど、柔軟に運用することで、コストを抑えつつ快適な通信環境を保つことができます。
実際にサブ回線を使ってみた感想
通信品質と速度
楽天モバイルとサブ回線を併用しているユーザーの感想を調査すると、やはりahamoの安定性は高く評価されています。特に、都市部だけでなく地方でも快適に使える点がメリットとされています。楽天モバイルが不安定な場合でも、サブ回線でスムーズに通信できることが確認されています。
費用対効果の検証
サブ回線を導入することで、通信障害時のバックアップだけでなく、総合的な通信コストの削減にもつながるケースが多いです。楽天モバイルの基本料金を抑えつつ、サブ回線でデータを補完することで、無駄な費用をかけずに快適な通信を実現することができます。
まとめ
楽天モバイル契約者にとって、サブ回線の導入は安定した通信環境を確保し、コストを抑えるために非常に有効です。サブ回線といった選択肢は、楽天モバイルの弱点を補完しながら、ユーザーのニーズに合った使い方が可能です。この記事を参考に、自分に最適なサブ回線を選び、より快適なスマホライフを楽しんでください。